

「この花は簡単に挿し木ができるからやってみてね!」と、みなさんに教えながら、自分自身は時間も植える場所もないからと、今まで挿し木はしたことがありませんでした。
それが庭を改装してからというもの、挿し木がうまくいったら植える場所もあるし、新しい土を買っているからすぐ挿せるし…と、頭の中で考えながら、今まで使っていなかった小さな植木鉢を探し出して何種類かの挿し木を実行しました。
挿してみたのは、バラ、クレマチス、ローズゼラニウム(3種類)、アロマティカス(オレガノ)、ビバーナム、アジサイ。そのすべてが無事に根を出し、春を迎えました。なかでもローズゼラニウムとバラ、クレマチスは可愛い花を咲かせてくれました。
挿し木をするにあたり一番大切なことは、新しい土を使うことと、挿す前に十分水を吸わせるということでしょう。この水を吸わせるときに、「メネデール」(芽と根が出るという意味!)という素敵なネーミングの薬品に1?2日間つけることをお勧めします。発根率が格段によくなるように思います。
土に関しては赤玉土がよいとか砂がよいとかいろいろありますが、市販されている草木の土でも十分だと思います。(酸性を好むサツキやランは赤玉土や鹿沼土に挿すのがよいです。)新しい土でいけないというのは、古い土には菌やカビなどが住んでいることが多く、切って水を吸わせただけの無防備な茎や葉が、それらに感染しないようにするためです。人間と同じで、赤ちゃんにはきれいな環境を用意しますね。それと同じです。
次に大切なのは置く場所。南向きの日の当たるところではなく、半日陰か北側の日の当たらないところでも大丈夫です。
次は乾燥しないように水やりを忘れないようにしてください。バラやクレマチスやアジサイ、ビバーナムはお水を欲しがるので、こまめに水をやり、アロマティカスやローズゼラニウムは乾燥気味でもよいので、毎日水をあげる必要はありません。
ほんとに簡単に挿し木ができるのは、上記の他、アイビーや多肉植物があります。これらは地面に置いておくだけでも勝手に根を生やしていることがあります!
どちらにしても、小さい子供や赤ちゃんを見るように普段よりは気にかけて見てあげると、植物の元気があるのかないのかが分かると思います。人と接するように植物にも気持ちをかけ、よく観察することが元気に育てるコツでしょうね。
私は人が好きなので、よく周りの人を眺めて観察します。大切なのは人も植物もよく見てよく語ることでしょうか。
私が植物に語りかけているのを見ても、気持ち悪がらないでくださいね(笑
次は植栽するときに考えるお庭のデザインやカラ?スキームについて書きたいと思います。

一般社団法人Flower Works Japan 代表理事の谷川文江です。
代表理事校であるAtelier F’sを主宰しています。
1996年アトリエフィーズをオープン。2013年一般社団法人フラワーワークスジャパンを設立、2015年アトリエフイーズを法人化。フラワーアレンジメントスクール経営をはじめ、講師の育成事業にも力を注いでいる。著書に『切り花を2週間長持ちさせる はじめての花のある暮らし』(家の光協会)がある。京都芸術大学卒。
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