お花の基礎知識

プリザーブドフラワーってどんなお花?

プリザーブドフラワーってどんなお花?

『枯れない』ことや、自然界には存在しない『染色ならではの色』などの点が注目され、ウェディングブーケやテーブルフラワーなどに利用されることが多くなっているプリザーブドフラワー。
そもそもプリザーブドフラワーとはどういうお花なのでしょうか?基本から見てみましょう。

プリザーブドフラワーとは

プリザーブドフラワーとは、生花(フレッシュフラワー)を長期間保つために保存加工(プリザーブド加工)されたお花のことです。飾っている環境によりますが、2年から3年は美しいまま保つことができます。

インテリアとして飾ったり贈り物に使ったり、ウェディングブーケやテーブルフラワーなどにも人気があります。

プリザーブドフラワーの発祥

プリザーブドフラワーの歴史は浅く、1991年にフランスのヴェルモント社が開発し、「寿命の長い花」として発表しました。
日本では、1990年代の終わりころに紹介されたと言われています。
国産のプリザーブドフラワーが誕生したのは2003年。
大地農園が自社開発したプリザーブドフラワーの販売をスタートさせたのが始まりです。

プリザーブドフラワーについてさらに詳しく!

プリザーブドフラワーならではのメリットやデメリット、特徴などさまざまなものがあります

プリザーブドフラワーにワイヤリングをしている様子

プリザーブドフラワーのメリット

プリザーブドフラワーは、生花を美しい状態のまま長く保てることでよく知られていますが、その他にもメリットがあります。

みずみずしく柔らかな質感

ドライフラワーやアートフラワーと違い、生花を生花のように保つ加工がされているため、花びらの質感はみずみずしく柔らかです。

ちなみにドライフラワーとは、生花を乾燥させて作られた、枯れた状態のお花です。アンティークのような色や、自然な質感が人気です。
アーティフィシャルフラワーは、生花を模して作られた、いわゆる造花です。近年は生花と見紛うほど精巧に作られているものも出てきて、人気があります。

どんな花でもプリザーブドフラワーにできるの?

プリザーブドフラワーとして、一番知られているのはバラです。
ばらの大きさや形状も様々で、大きなものでは花の直径が6?7センチのものから、小さなものでは1?2センチのものまで揃っています。

向かって左から バラ、(手前)千日紅・グリーン、ポンポン菊・ピンク、カーネーション・ホワイト、ガーベラ・薄いオレンジ。ジニア(百日草)・ホワイト、(奥)あじさい・グリーン、ミニバラ
ほかは
  • ガーベラ
  • あじさい
  • 千日紅
  • ポンポン菊
  • 小菊/大菊
  • デンファレ
  • ジニア(百日草)
  • スカビオサ(まつむし草)
  • カーネーション

などがあります。

水替えが不要

プリザーブドフラワーは生花のような質感ですが、加工されたお花なので水替えなどの日々のお手入れがいりません。
忙しくされており、お手入れにかける時間がない方にも気軽に楽しんでいただくことができます。

鮮やかな色彩

着色液でカラーリングされているので、生花には無い色鮮やかなお花を楽しむことができます。

形状

茎が付いた状態のものもありますが、大半は花首だけの状態で箱に入って販売されています。

アレンジしやすい

茎の部分はワイヤーとフローラルテープで作るため、自由自在に形を変えることができます。
また、グルーガンを使って接着することもあります。
色々な資材を使って、コサージュやヘアアクセサリー、リースやガーランドなど、様々な形にアレンジすることができます。

プリザーブドフラワーのデメリット

プリザーブドフラワーは長期間保存できますが、とてもデリケートで壊れやすいものです。
元々が生花であることを忘れず、飾る要件を考慮し、丁寧に扱えば、長く楽しむことができます。
丁寧に扱うことの他にもいくつか気をつけたいことや心得ておきたいことがあります。

花の香り

プリザーブドフラワーは生花が原材料となっていますが、加工の過程でお花の香りはなくなっていますので、お花の香りを楽しむことはできません。

湿気や日光に弱い

プリザーブドフラワーは、湿気の少ない欧州では5〜10年もつとされています。
しかし、湿気の多い日本では、だいたい2〜3年ほどで劣化していきます。
湿気の他にも直射日光が当たると、色あせの原因になります。
直射日光やライトの強い光が当たらないところに置くようにしましょう。
これらのことに気をつけて保存すれば、より長く美しい状態を楽しむことができるでしょう。

色移り

プリザーブドフラワーは加工の際、着色していることが多く、染料が衣服に移ってしまう場合があります。
特に色の濃いお花は色移りが目立つので要注意です。

加工できる花とできない花がある

今のところ、ハイビスカスのような花びらの薄いものは、プリザーブドフラワーに加工することができません。
また、枯れる寸前の花は加工に向いていません。満開直前の若くてしっかりした花でなければ美しく加工はできません。

プリザーブドフラワーの使い道

最近は、『枯れない』『生花に比べて軽い』などの点が注目され、ウェディングブーケやテーブルフラワーなどに利用されることが多くなっています。
ウェディングの場合、プリザーブドフラワーは枯れる心配がないので、ブーケやブートニアにして、前撮りから挙式当日、挙式後も思い出として飾ることができます。
お家のインテリアにも用いることもできます。
リースとしてアレンジしたり、ガーランドやスワッグにしたりして壁に飾ることもできます。
一度飾れば、2〜3年は同じ状態を保ってくれるので、長く楽しむことができます。

プリザーブドフラワーで作るメインテーブル(高砂の席)。結婚式の後も、思い出と共に長く楽しめます。

おわりに

プリザーブドフラワーの特徴などをご理解いただけましたでしょうか。
ワイヤリングの技術を身に付けることができれば、デザインは無限に広がります。
プリザーブドフラワーを習ってみたい方や、プリザーブドフラワーってどんなお花?と疑問に思われていたあなたのご参考になりましたら幸いです。

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